介護施設のユニフォームガイド|種類・選び方・必要な機能・衛生管理まで解説
介護施設で働くスタッフのユニフォームは、施設の印象を左右するだけでなく、介助のしやすさや安全性、衛生管理にも関わります。一方で、ポロシャツやスクラブなど種類が多く、何を基準に選べばよいのか迷うこともあるでしょう。
また、ユニフォームは選んで終わりではありません。着替えや洗濯のルール、予備在庫、補修・交換、退社時の回収まで考えておく必要があります。
この記事では、介護施設のスタッフが着用するユニフォームの種類や選び方、清潔に保つための洗濯・管理方法、導入・見直しの流れを解説します。

✅ この記事でわかること
- 介護施設で使われるユニフォームの主な種類と特徴
- 介助のしやすさ・安全性・衛生面を踏まえた選び方
- ユニフォームを清潔に保つための洗濯・在庫・交換管理
- ユニフォームを導入・見直しするときの進め方
介護施設で使われるユニフォームの種類
介護施設のユニフォームには、さまざまな種類があります。施設の雰囲気だけで選ぶのではなく、職種や介助内容、着用する季節なども踏まえて組み合わせるとよいでしょう。
ポロシャツ
ポロシャツは、親しみやすさときちんとした印象を両立しやすいユニフォームです。襟があるためカジュアルになりすぎず、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、デイサービスなど、幅広い介護施設で使いやすいでしょう。
吸汗速乾性のある素材や、腕を動かしやすい仕様を選ぶと、移乗介助やレクリエーションでも快適に着用できます。施設名やロゴを入れる場合は、繰り返し洗濯したときの耐久性も確認するとよいでしょう。
スクラブ
スクラブは、医療現場でも広く使われているVネックのユニフォームです。動きやすく、着脱しやすい製品が多いため、看護職員や医療的ケアに関わるスタッフにも適しています。
色の選択肢が多く、職種やチームごとに色分けしやすい点も特徴です。ただし、首元の開きやポケットの位置などによって着心地が異なるため、試着して確認するとよいでしょう。
ケーシー
ケーシーは、立ち襟と肩口のボタンが特徴的な医療・介護向けウェアです。清潔感や専門性を伝えやすく、機能訓練指導員やリハビリ職などのユニフォームとしても使われています。
首元が詰まったデザインのため、かがんだときに胸元が見えにくい一方、着脱方法や襟まわりの着心地は製品によって異なります。動作や着替えのしやすさを確認して選ぶとよいでしょう。
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ジャケット・カーディガン
ジャケットやカーディガンは、受付や事務、送迎時の防寒などに役立ちます。室内外の温度差に対応しやすく、ポロシャツやスクラブの上から着用できます。
介助時に着用する場合は、ボタンやファスナー、裾などが利用者さんや福祉用具に引っ掛からないかを確認するとよいでしょう。業務に応じて脱ぎ着するルールも決めておくと安心です。
パンツ・エプロン・入浴介助用ユニフォーム
トップスだけでなく、パンツやエプロンなども業務に合わせて選びます。パンツは、しゃがむ、立ち上がる、歩くといった動作を妨げず、ウエストまわりに無理のないものが適しています。
食事介助や清掃ではエプロンなどを使用し、入浴介助では撥水・防水加工が施された入浴介助ユニフォームが便利です。水をはじきやすく、生地が水分を含みにくいため重くなりにくく、乾きやすいのが特長です。用途に応じてユニフォームを使い分けることで、作業性の向上と衛生管理の徹底につながります。
職種・業務別の選び分け方
すべてのスタッフに同じユニフォームを用意する方法もありますが、業務内容によって必要な機能は異なります。たとえば、介護職員には動きやすいポロシャツやスクラブ、看護職員には医療ケアに適したスクラブ、受付・事務には落ち着いた印象のジャケットなどが考えられます。
一方で、職種ごとに種類を増やしすぎると、在庫やサイズ交換の管理が複雑になります。色や刺繍だけで職種を区別するなど、現場でのわかりやすさと管理のしやすさのバランスを取るとよいでしょう。
介護施設のユニフォームを選ぶ7つのポイント
介護施設のユニフォームは、見た目だけでなく、働きやすさや安全性、洗濯後の状態まで確認して選ぶとよいでしょう。ここでは、選定時に押さえたい7つのポイントを紹介します。
1.介助業務を妨げない動きやすさ
介護の現場では、立つ、しゃがむ、腕を伸ばすといった動作を繰り返します。ストレッチ性があり、肩や膝まわりに余裕のあるユニフォームは、身体の動きを妨げにくくなります。
ただし、大きすぎるサイズは裾や袖が引っ掛かる原因になります。実際の介助動作を想定し、腕を上げる、前かがみになる、しゃがむといった動作を試して選ぶとよいでしょう。
2.汗や水に対応する吸汗速乾性・通気性
移乗介助や入浴介助では汗をかきやすく、水にぬれる場面もあります。吸汗速乾性や通気性に優れた素材を選ぶと、汗や湿気による不快感を抑えやすくなります。
夏場の暑さだけでなく、空調の効いた室内や冬場の送迎も考慮し、重ね着しやすい組み合わせにしておくとよいでしょう。
3.汚れにくさと繰り返し洗濯への耐久性
食事介助や排泄介助などでは、ユニフォームに汚れが付くことがあります。防汚性や撥水性、汚れが目立ちにくい色を確認するとよいでしょう。
介護施設のユニフォームは洗濯回数が多くなりやすいため、生地の縮みや色落ち、型崩れ、毛玉の生じにくさも確認するとよいでしょう。導入価格だけでなく、交換頻度を含めて検討すると、運用後の負担を把握しやすくなります。
4.引っ掛かりや装飾を抑えた安全性
大きなボタンや金具、長いひも、突起のある装飾は、利用者さんやベッド柵、車いすなどに触れたり、引っ掛かったりする可能性があります。装飾を抑え、ボタンやファスナーが表面に出にくい仕様を選ぶとよいでしょう。
胸ポケットにペンやはさみを入れる場合も、介助中に落下しないよう、収納方法や携行ルールを決めておくとよいでしょう。
5.利用者さんやご家族に与える清潔感
ユニフォームは、利用者さんやご家族がスタッフを認識する手がかりになります。明るく清潔感のある色や、施設の雰囲気に合うデザインを選ぶことで、親しみやすい印象につながります。
ただし、淡い色は汚れが目立ちやすい一方、濃い色は施設によっては重い印象になることもあります。照明や内装との相性を見ながら、実際の環境で色味を確認するとよいでしょう。
6.職種を見分けやすい色・デザイン
職種や担当フロアごとに色を分けると、利用者さんやご家族、スタッフ同士が役割を見分けやすくなります。トップスの色を変えるほか、襟や袖の配色、刺繍などで区別する方法もあります。
色分けする場合は、誰がどの色を着るのかを明文化し、入退社や異動の際にも同じルールで支給できるようにしておくとよいでしょう。
7.サイズ展開とスタッフの着心地
ユニフォームの着心地は、スタッフの体格や好みによって異なります。幅広いサイズが用意されているか、男女兼用と男女別のどちらが現場に合うかを確認するとよいでしょう。
同じ表記サイズでも製品によって着用感は異なります。サイズ表だけで決めず、複数サイズを試着できるようにすると、導入後の交換を減らしやすくなります。
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施設・職種・業務に合ったユニフォームの選び方
必要な機能を整理したら、施設形態、職種、介助内容の順に候補を絞るとよいでしょう。選定担当者だけで決めず、実際に着用するスタッフの意見も取り入れてみてはいかがでしょうか。
施設形態に合わせて選ぶ
介護施設は、入所型と通所型、訪問型などでスタッフの動き方や利用者さんとの接し方が異なります。
- 特別養護老人ホーム・有料老人ホーム:長時間の介助を想定し、動きやすさと洗濯耐久性を重視する
- デイサービス:レクリエーションや送迎を考慮し、親しみやすさと屋内外での着やすさを確認する
- 訪問介護:移動中の温度変化や、訪問先での清潔感を考慮する
- リハビリ・機能訓練:大きな動作を妨げず、職種を識別しやすい仕様を選ぶ
施設内で複数のサービスを提供している場合は、業務ごとに着替えが必要か、共通のユニフォームで対応できるかも確認するとよいでしょう。
職種に合わせて選ぶ
介護職員、看護職員、リハビリ職、受付・事務、調理・清掃など、職種によって動作や衛生上の注意点は変わります。色やデザインを職種別に分ける場合は、識別のしやすさに加え、在庫管理の負担も確認が必要です。
まずは共通のパンツを採用し、トップスだけを職種別にするなど、種類を抑えながら役割を示す方法もあります。
介助内容に合わせて選ぶ
移乗介助ではストレッチ性、入浴介助では撥水加工や速乾性、食事介助では防汚性など、業務ごとに優先する機能を整理するとよいでしょう。ポケットの数や位置も、携行品と介助動作の両方から確認してみてください。
汚染のおそれがある業務では、必要に応じてエプロンなどの個人防護具を適切に使用します。ユニフォームだけですべての感染対策を行うのではなく、施設の感染対策マニュアルに沿って運用することが大切です。
サンプル試着で現場の意見を確認する
候補を絞ったら、サンプルを用意し、複数の職種・体格のスタッフに試着してもらうとよいでしょう。通常の立ち姿だけでなく、介助を想定した動作でも確認するのがおすすめです。
試着時は、次の項目を共通のチェック表にすると比較しやすくなります。
- 肩、腕、膝を動かしやすいか
- 前かがみになったときに胸元や背中が見えにくいか
- 袖や裾、装飾が引っ掛からないか
- ポケットの位置と容量は適切か
- 汗や熱がこもりにくいか
- 洗濯後もサイズや着心地を保てるか
ユニフォームを清潔に保つ洗濯・管理方法
清潔なユニフォームを安定して用意するには、洗濯方法だけでなく、回収、保管、補修、交換まで含めたルールを検討するとよいでしょう。担当者と判断基準を明確にし、スタッフごとに扱いが変わらないようにしておくと安心です。
着替えと洗濯のルールを統一する
まず、いつ着替えるか、使用済みのユニフォームをどこに出すか、誰が洗濯するかを決めておくとよいでしょう。通常時の交換頻度に加え、目に見える汚れが付いたときや、感染対策上着替えが必要なときの対応も施設内で共有しておくと安心です。
自宅からユニフォームを着たまま通勤すると、施設外の汚れを持ち込んだり、施設内の汚れを持ち出したりするおそれがあります。更衣場所や使用済み品の回収場所を定め、私物と分けて扱うことが大切です。
汚染したユニフォームを分けて扱う
血液や排泄物、嘔吐物などで汚染したユニフォームは、ほかの洗濯物と分け、施設の感染対策マニュアルに沿って取り扱います。汚れを落とす作業を行う際は、必要な個人防護具を使用し、周囲に汚染を広げないようにします。
具体的な洗濯・消毒方法は、汚染の状況や感染症の種類、素材によって異なります。厚生労働省の「介護現場における感染対策の手引き」や洗濯表示、施設の感染管理担当者の指示を確認してください。
素材と洗濯表示に合った方法で洗う
洗濯前にポケットの中を確認し、ファスナーや面ファスナーを閉じます。そのうえで、洗濯表示に従い、素材に合った水温や洗剤、乾燥方法を選びましょう。
漂白剤や高温乾燥を使用できるかどうかは製品によって異なります。誤った方法は、縮みや色落ち、撥水機能の低下などにつながることがあるため、製品の取扱方法を確認するとよいでしょう。
【関連記事】ユニフォームの洗濯におけるよくある悩みや洗濯の方法などについて解説
必要枚数と予備在庫を決める
必要枚数は、1日に着替える回数、洗濯から返却までの日数、勤務シフト、予備の必要数を踏まえて決めるとよいでしょう。単純にスタッフ数だけで計算すると、汚れたときの着替えや洗濯中の不足に対応できないことがあります。
サイズ別・職種別に在庫を分ける場合は、どのサイズを何枚保管するかを一覧にすると管理しやすくなります。使用頻度の低い在庫を増やしすぎないよう、定期的に貸与数と在庫数を見直すとよいでしょう。
補修・サイズ交換・入退社時のルールを決める
ほつれや破れを見つけたときの申告先、補修と交換の判断基準、サイズ変更の手続きを決めておくとよいでしょう。傷んだユニフォームを着用し続けることがないよう、定期的に点検する方法もあります。
入社時には、職種とサイズに合うユニフォームを速やかに用意します。退社や異動の際は、貸与品の回収、洗濯、再利用または廃棄の判断まで記録すると、所在不明や過剰在庫を防ぎやすくなります。
スタッフ間でユニフォームを共用する場合は、誰が着用したか、使用後に洗濯済みかを確認できる仕組みが必要です。
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自宅洗濯・施設内洗濯・外部委託を比較する
洗濯方法には、自宅洗濯、施設内洗濯、外部委託があります。それぞれの特徴を把握し、施設の人員や設備、管理方針に合う方法を選ぶとよいでしょう。
- 自宅洗濯:施設側の洗濯作業を抑えやすい一方、洗濯品質や持ち運び、保管のルールを統一できるか確認が必要です。
- 施設内洗濯:施設内で回収から洗濯まで管理できます。洗濯設備や人員、汚染物との区分、乾燥・保管場所を確保できるか確認するとよいでしょう。
- 外部委託:回収、洗濯、仕上げなどを委託できます。対応地域、回収頻度、納期、費用、補修や在庫管理の範囲を確認するとよいでしょう。
購入とレンタルでは、初期費用だけでなく、洗濯や補修、在庫、入退社対応を誰が担うかが異なります。詳しい違いは、関連記事をご覧ください。
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介護施設のユニフォームを導入・見直しする流れ
ユニフォームの導入や見直しは、服の候補を先に選ぶのではなく、現状の課題と導入後の運用を整理してから進めます。ここでは、6つの手順を紹介します。
1.対象職種と現在の課題を整理する
最初に、ユニフォームを着用する職種と人数、現在の種類や枚数を一覧にするとよいでしょう。動きにくい、乾きにくい、サイズ交換に時間がかかる、在庫が合わないなど、現場と管理担当者の課題も集めてみてください。
2.必要な機能・デザイン・枚数を決める
業務ごとに必要な機能を整理し、色やデザイン、職種の識別方法を決めるとよいでしょう。必要枚数は、洗濯や返却にかかる日数、着替え回数、勤務シフトを踏まえて算出してみてください。
3.サンプルを試着する
候補となるユニフォームは、複数の職種・体格のスタッフが試着するとよいでしょう。介助動作、ポケット、透け感、暑さ、肌触りなどを同じ基準で評価し、意見を記録しておくと比較しやすくなります。
4.洗濯・在庫・交換方法を設計する
使用済み品の回収、洗濯、清潔品の保管、補修・交換、予備在庫の管理方法を決めておくとよいでしょう。入退社や異動、サイズ変更があったときの担当者と手順も明確にしておくと安心です。
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5.導入方法と依頼先を決める
購入するかレンタルするか、洗濯を施設内で行うか外部へ委託するかを検討します。依頼先を比較するときは、商品価格や月額費用だけでなく、次の項目も確認するとよいでしょう。
- 対応地域と回収・納品の頻度
- 洗濯や仕上げの方法
- 補修、交換、サイズ変更の対応範囲
- 在庫管理や入退社対応の方法
- 最低利用枚数、契約期間、解約条件
- 紛失や破損が起きた場合の取り扱い
6.運用ルールを決めて導入する
導入前に、着用・着替え・回収・洗濯・保管・交換のルールを文書にまとめ、スタッフへ周知しておくとよいでしょう。導入後も、着心地や不足、汚れ、破損などを定期的に確認し、必要に応じて枚数や運用方法を見直してみてください。
白洋舍のユニフォームレンタルでは、ユニフォームの選定・貸与から、定期的な回収・クリーニング、補修・交換、在庫管理まで対応しています。医療・介護向けには、スクラブやケーシー、介護用ポロシャツ、入浴介助用ユニフォームなどを取り扱っています。
対応地域や回収頻度、管理方法などは契約条件によって異なります。介護施設のユニフォーム選びや洗濯・管理方法にお悩みの場合は、医療・介護・検診着(メディカルウェア)|ユニフォームレンタル|白洋舍をご覧ください。資料ダウンロードや、お見積もりのご相談も承っています。
まとめ
介護施設のユニフォームは、ポロシャツやスクラブなどの種類だけでなく、動きやすさ、吸汗速乾性、洗濯耐久性、安全性、清潔感、職種の識別しやすさ、サイズ展開を確認して選びます。
さらに、着替えや洗濯、予備在庫、補修・交換、入退社対応まで決めておくことで、清潔なユニフォームを安定して用意しやすくなります。現場での試着と管理担当者の意見を取り入れ、施設の業務と運用の両方に合う方法を検討するとよいでしょう。


編集者:ユニフォームレンタル事業部
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