着物クリーニング選びで失敗しないために知っておきたいポイント
着物クリーニング選びで失敗しないために知っておきたいのは、
・着物クリーニングの種類とサービス内容
・着物クリーニングを依頼できるお店の種類
・着物クリーニングの依頼方法
・着物クリーニング後の保管とお手入れ方法
などです。
着物は日本の伝統文化を象徴する大切な衣類ですが、現代ではなかなか普段、着る機会がないため、いざクリーニングに出したいと思っても、どこへ依頼すれば良いのか迷う方も多いと思います。
クリーニングをどこに依頼するかによって、仕上がりに大きな差が出ます。これが、ひいては着物の持ち具合にも影響してきます。
そこでこの記事では、失敗しない着物クリーニングの選び方について、価格やサービスの違いなどをご紹介します。
着物クリーニングが求められるイベント・機会
着物は現代では特別な場面で着ることの多い衣類です。
たとえば、結婚式や成人式、卒業式、初詣といったフォーマルなイベントでは、着物の美しさが重要です。
また、家族の記念行事や茶道、着付け教室など、日常生活の一部として着物を着用する機会もあります。
いずれにしても、着物が汚れたり、長期間保管する際に生じるシワやカビを防いだりするために、定期的なクリーニングが必要です。
着物クリーニングの種類とサービス内容
着物はシルク素材でできているものも多く、洋服とは異なる特別なクリーニングが必要です。
ここでは、代表的な着物クリーニングの種類と、それぞれのサービス内容について解説します。
丸洗い
丸洗いとは、着物全体をドライクリーニングで一括して洗うクリーニング方法です。
皮脂などの油溶性の汚れや、塵・ホコリなどの汚れを落とし、普段着など定期的に着用する着物や、短時間の着用のため汚れが少なく、装飾が多くてデリケートな礼服類に適しています。
ただし、着物の素材や染色によっては、特定のドライクリーニングができない場合もあるため、専用の方法を使って丸洗いしてくれる専門店を選ぶことが重要です。クリーニング店では、着物専用の洗剤や設備を使用して、着物を傷めないように丁寧に洗浄します。
しみ抜き
しみ抜きとは、着物に付いた特定のしみを部分的に取り除くクリーニングのことです。
たとえば、食べ物や飲み物、化粧品などが原因でできたしみは、時間の経過で定着して落としにくくなるため、早目に対処する必要があります。
しみ抜きは技術力が必要な作業です。着物の素材や染めの技法によって、しみの抜き方が変わってくるため、経験豊富なクリーニング店に依頼するのが望ましいです。
たとえば、着物クリーニング専門店では、しみができた原因や状態を正確に判断し、最適な処理方法を用いることで、着物を傷めることなくしみを除去します。
洗い張り
洗い張りとは、古くから伝わる着物の洗い方です。着物の縫い目を解いてバラバラの反物の状態に戻してから、丁寧に水洗いをするので汗などの水溶性汚れが良く落とせます。洗浄後は糊を張ってシワを伸ばしながら乾燥させ、再度仕立て直します。
着物全体に古いシミやカビが発生している場合や、くたびれた生地をパリッとした風合いに戻したいときに最適です。
また、着物のサイズを調整したい場合にも、この方法が適しています。
洗い張りを行うことで、着物の生地がリフレッシュされ、再び新しい着物のように美しい状態に戻ります。
ただし、非常に時間と技術が必要な作業であり、専門技術が必要なため、熟練した技術者のいるクリーニング店に依頼することが大切です。
着物クリーニング店を依頼できるお店
着物のクリーニングは、依頼するお店によって仕上がりやサービス内容が大きく異なるため、適切なお店を選ぶことが大切です。
一般クリーニング店
一般クリーニング店で、日常的な衣類と同様に着物のクリーニングを受け付けている場合があります。
料金が比較的リーズナブルで、近所に多くあるため利用しやすいというメリットがあります。
しかし、一般的なクリーニング設備では、着物特有の繊細な素材や装飾に対応できないことがあり、十分な技術が備わっていないケースもあります。
そのため、日常的に使用する安価な着物や浴衣などには向いているものの、高価な着物や大切な場面で着る着物は専門店に任せた方が安心です。
なお、白洋舍では一般的なクリーニング店ながら、着物専用のクリーニングコースを用意し、知識を持ったスタッフが丁寧にお取り扱いしております。
専門クリーニング店
着物クリーニングを専門に扱うクリーニング店では、着物の素材や染色方法、装飾に対する深い知識と経験を持ったスタッフがクリーニングを行います。
繊細な絹や複雑な刺繍が施された着物も安心して任せることができ、しみ抜きや修繕など、着物の状態に合わせた適切なケアが可能です。
また、クリーニング後の仕上がりも細部まで丁寧に行われ、形や色の保護にも注意が払われます。大切な場面で着る着物や家族から受け継いだ特別な着物をケアしたい場合には、専門店に依頼するのが最善の選択です。
呉服店
呉服店もまた、着物のクリーニングやメンテナンスを依頼できる場所の一つです。
呉服店は、販売と並行して提携業者によるクリーニングや修理サービスを提供していることが多く、着物に対する深い知識を持つスタッフがいるため、安心感があります。
着物クリーニング後の保管とお手入れ方法
着物を美しい状態で長く保つためには、クリーニング後の保管と日常のお手入れが重要です。
適切な方法で保管やケアを行わなければ、シワやカビ、色あせなどの原因となり、せっかくクリーニングした着物も台無しになってしまいます。
ここでは、クリーニング後の正しい保管方法と、万が一、汚れがついてしまった場合の応急処置について解説します。
着物の正しい保管方法
着物は湿気や日光・室内灯の光、埃に敏感なため、保管場所・方法に気を使う必要があります。
まず、最適な保管場所は、風通しの良く、湿気がこもらない場所です。
着物は湿気に弱く、カビやしみの原因となりやすいので、定期的に風を通すことが大切です。特に、梅雨や夏の湿気の多い時期には、除湿剤を使用すると効果的です。
また、着物は桐ダンスや不織布の専用カバーに入れて保管するのがおすすめです。
桐ダンスは湿気を吸収してくれるため、着物の保管に適しています。ない場合でも、不織布のカバーを使用することで通気性を確保しつつ、埃から守ることができますが、桐たんすと異なり、不織布は劣化しやすく定期的な交換が必要です。また、光を通すため着物が焼けやすく、保管場所については注意が必要です。プラスチックのカバーは通気性が悪いため、避けた方が良いでしょう。
着物は定期的に虫干しを行い、湿気を飛ばしてから再び収納することが重要です。
長期間、使用しない着物も、年に1から2回は風を通し、防虫剤を取り替えましょう。
着物に汚れがついた時の応急処置
万が一、着物に汚れがついてしまった場合は、できるだけ早く応急処置を行うことが大切です。
汚れが長時間着物に残ると、繊維に染み込み、クリーニングでも完全に取り除けなくなることがあるためです。
まず、汚れがついた場合は、こすらずに、乾いた布やティッシュで軽く押さえて、表面の汚れを取り除きます。この時、強くこすらないように注意してください。こすってしまうと、生地や染色にダメージを与える可能性があります。
油分や食べ物のしみの場合は、しみが広がらないように、周囲から中央に向かって軽く押さえます。
水で濡らすことは避け、可能な限り早く専門の着物クリーニング店に相談するのがベストです。汚れの種類によっては、自宅での処置が逆効果になることもあるため、プロに任せると安心です。
柄が多い着物の場合、しみが付いてしまったことになかなか気付けないことも多いため、着用後は、特に前身ごろの生地をよく確認すると良いでしょう。
まとめ
着物のクリーニング選びは、着物を長く美しい状態で保つために非常に重要です。どのようなクリーニング方法や依頼先を選ぶかによって、仕上がりや着物の耐久性に大きな影響を与えます。
クリーニングの種類や依頼方法をよく理解し、着物の状態や用途に応じた最適な選択を行い、失敗を避けましょう。
「きもの和洗(やわらぎ)」の特長
白洋舍の創業は明治39年。着物が人々の生活着だった時代からクリーニングの技を磨き続けてきました。その着物クリーニングの技を生かしたサービスが「きもの和洗(やわらぎ)」です。
着物専用のドライクリーニングで丸洗いを行い、気になるしみがあれば別途しみ抜きも承ります。
熟練の技術者が一着ごとに丁寧な手仕上げを行います。
また、着物だけでなく、帯や襦袢など和装小物のクリーニングも可能ですので、お申し付けください。
「きもの和洗(やわらぎ)」のご利用料金例は、以下の通りです。
品名 | 料金 |
訪問着・つけさげ | 1万3,200円 |
留袖 | 1万4,300円 |
ゆかた | 6,820円 |
このほかの料金については、下記のページをご覧ください。
料金表(衣料品)
「きもの和洗(やわらぎ)」のように長年の歴史を持ち、信頼できる専門店サービスを選ぶことで、着物の美しさを保ちながら、適切なケアを受けることができます。これにより、長く大切に着物を楽しむことができるでしょう。
「きもの和洗(やわらぎ)」について詳しくは、下記ページをご覧ください。
https://www.hakuyosha.co.jp/service/cleaning/accessory/#anchor03
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